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たろっと(太郎生人)三国屋からのお知らせ

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旬の話題【三重の里レポート】美しい田舎を育む交流の拠点に〜たろっと三国屋

平成24年9月3日

太郎生人のおもてなしが息づく夕食 たろっと三国屋の元気なお母さんたち
■地域の人たちが協力して農家民宿が誕生
 大洞山や倶留尊山などをあおぐ津市美杉町太郎生地区の農家民宿「たろっと(太郎生人)三国屋」今回は泊まりました。太郎生は、名張市や奈良県御杖村と接する伊勢・伊賀・大和の国境の地。そこで明治36年に創業した料理旅館「三国屋」は長年釣り客の定宿として、また地元の人びとの会食などにもよく利用されましたが、平成18年に経営者の病気のため廃業。それを惜しんだ地元の人びとが協力し、平成23年10月に農家民宿として再生しました。
 残暑の厳しい8月の終わり、国道368号から中太郎生の集落に入り、しばらく道を進むと、倶留尊山方面に向う道との分岐に「三国屋」ののれんを掲げた大きな民家風の宿が現れました。開けっ放しの玄関に入ると、奥の部屋から子どもたちの声が聞こえてきます。笑顔で出迎えてくれた中野雅子さんが「今日は夏休みの最後に、太郎生地区の子どもたちを集めて宿題をしているんです」と語ってくれました。中野さんは「たろっと三国屋」を運営する太郎生地域づくり協議会のメンバーの一人です。
 少子高齢化が進む太郎生の活性化のためには、宿泊や交流ができる拠点が必要。そのため空き家となっていた三国屋を農家民宿として再生しようと地元の人たちが呼びかけ、太郎生地域づくり協議会を作りました。主婦や農家、太郎生に移住した木工作家など40人余りが参加。その一人である中野さんは、三国屋を拠点に太郎生を盛り上げるためにイベントを企画する観光部会の部会長として活動しています。

■語らいが楽しい体験メニュー
 子どもたちを集めて宿題をするというのもその活動の一つ。部屋におじゃましたら、宿題の工作づくりに取り組む子どもたちと観光部会の女性たちが和気あいあいとおしゃべりしていました。観光部会はこれまで、“太郎生花街道”づくりなどに取り組んできましたが、平日は働いている人が多く、土日の活動がメイン。「月に1回は何かしたいね」と言いながら、「お月見会をしよう」とか「落語会をこの部屋でできない?」と盛り上がっている姿が印象的でした。
 同協議会は他にも、物産を開発する部会や、食事を作るなど三国屋を運営する部会、地域の環境美化に取り組む部会などがあり、各メンバーがボランティア的に活動しています。地元の人びとによって営まれているので地域とのつながりも多く、例えば三国屋が美杉町の森林セラピーコースの拠点施設となっていたり、宿泊者が農業や木工作りなどを楽しめる体験メニューをメンバーの農家や木工作家が提供しています。
 午後時間があったので、木工体験をさせていただきました。宿から歩いて数分のところに「やまざる」という木工工房があり、そこで木のスプーン作りをしました(体験料500円)。ご主人の北山紀男さんは大阪出身。名張市の桔梗が丘に住んでいましたが、さらに田舎暮らしを求めて会社を退職後、こちらに移住して木工工房を開いています。現在70歳ですが、もう少し若い頃は毎朝大洞山に登っていたそうで田舎暮らしを満喫されています。そんな話を聞いたり、木のスプーンがだんだん形になっていったりするのが楽しく、時間を忘れてのんびりしました。

■おいしい山里のもてなし
 夕食は、地元の幸を盛り込んだ「たろっと定食」(1,500円)をいただきました。目玉は、雲出川の最上流の清流を活かして養殖されているアマゴの塩焼き。「新鮮なアマゴを食べていただくことにいちばんこだわっています。」と、昼食はその日の午前中に、夕食は午後にアマゴを仕入れて調理しているとか。焼きたては香ばしく、頭から尻尾の先までおいしかったです。また、美杉こんにゃくの刺身や太郎生産野菜の天ぷら、さらに倶留尊山の中腹にある棚田で、山の湧き水で育てた「倶留尊山麓湧水米」のごはんもほのかな甘味があっておいしく、美杉の里太郎生の味を満喫しました。
 夕食後は、同協議会会長で農家の水井達雄さんが来られ、宿や太郎生のことをうかがいました。城山クラインガルテンに滞在する人たちとの交流や、倶留尊山麓に広がる池の平という高原で、かつての湿原を甦らそうとしたり、福島から移住してきた農家の人たちが新しい農業を始めようとしている、という話などが面白かったです。豊かな自然と山の幸に恵まれた国境の地で、太郎人のもてなしのもと、いろんな人が交わり、生き生きとした村づくりが行われているんだなと感じました。
 宿泊したのは、中庭の奥にある十畳の和室。バルコニーがあり、田んぼと大洞山を望めます。夜は満天の星と虫の声に包まれてぐっすりと眠れました。


◆たろっと(太郎生人)三国屋
 津市美杉町太郎生2046−4
 電話:059-273-0001
 HP:http://ameblo.jp/tarotto-mikuniya/
 定休日:水曜日
 料金:1泊2食6,000円〜
 ※宿泊と食事は要予約(定休日を除く10:00〜16:00まで)
 ※軽食は予約不要

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